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朝日ライフ SRI 社会貢献ファンド(あすのはね)

第89回 シリーズ『日本株投資の魅力』 ハーモニック・ドライブ・システムズ(競争優位編)

2013年8月30日

シリーズ「日本株投資の魅力」では、SRIの視点からも魅力的な日本企業をとり上げ、そのビジネスの魅力度と業界内での競争力について注目していきます。今回は引き続きハーモニック・ドライブ・システムズをとり上げ、同社の競争優位性について注目していきたいと思います。

あすのはね

重い荷物を持ち上げると同時に、高い精度の位置決めが必要となる産業用ロボットや半導体製造装置、フラット・パネル・ディスプレイ製造装置、工作機械などに使用される精密減速機は、技術的な参入障壁が高く、現在は日本メーカー3社によってほぼ独占されています。具体的には、ナブテスコのRV減速機、ハーモニック・ドライブ・システムズの波動歯車減速機、住友重機のサイクロ減速機の3種類です。

このうち、ハーモニック・ドライブ・システムズの波動歯車は、小型化と軽量化で優れた特徴をもっています。これは波動歯車の構造に大きな理由があります。通常の減速機ではモーターなどの動力を必要な速度に落とすと同時に回転力をあげるという本来の仕事をするために、複数の歯車を並べ、多くの部品を必要としています。しかし波動歯車減速機では基本部品がわずか3点と少なく、それらをまるで入れ子のように組み合わせていくため、スペースを必要としません。

そのため直径サイズが一円玉(20ミリ)よりも小さな減速機をつくることができ、産業用ロボットの小型化と軽量化に貢献しています。現在同社の波動歯車減速機は、可搬重量10キロ以下の産業用ロボットの上部の関節や手首部分を独占しているだけでなく、アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機や、ホンダの二足歩行ロボット(ASIMO)など最先端の技術分野でも活躍しています。

ハーモニック・ドライブ・システムズは、波動歯車減速機を量産できる世界で唯一のメーカーです。波動歯車の構造原理についての特許は既に切れているにもかかわらず、同社が長期にわたって市場をほぼ独占し続けられるのは、生産技術での参入障壁が高いためです。波動歯車減速機の構造は、3つの基本部品を組み合わせるものですが、その生産方法自体は極めて手間のかかるものになっています。

噛み合わせる内歯には、あえて金属のたわみを生み出すために弾性体を使用していることもあり、ミクロン、サブミクロン単位の精度を要求される歯切りなどの加工プロセスは定量化することが難しいものとなっています。単純に工作機械をプログラミングするだけではこの精度は出せないため、加工の度に切っては誤差を測定し、補正をするという作業が必要になっています。また部品同士の噛み合わせを調整する最終組立工程は、手の感触で歯車の削り位置を微妙に変える作業であり、完全に職人芸の世界になっています。

ハーモニック・ドライブ・システムズの減速機の生産において、忘れてならないのが熟練工の存在です。この生産方法では、技術やノウハウといった暗黙知が極めて重要ですが、こうした熟練工が安心して長く働ける環境を整備することを目的として、終身雇用制度を堅持しています。同社の登記上の本社は東京都品川区にありますが、実質的な本社機能は長野県安曇野市にある穂高工場にあります。安曇野地方は、他にこれといった産業が少ないことから、同社の存在は地元の雇用創出に貢献していると同時に現地の従業員の定着率は高く、これが暗黙知の形成や維持、継承にも良い影響を及ぼしていると考えられます。

またキャリア形成の一環として、本人が希望し会社が認めた社員を対象に、大学院へ通学するための費用を会社が支給する制度の他、米国、ドイツ、中国のグループ会社に出向し、業務経験を通じて多様な価値観と語学の習得を含め、高いコミュニケーション能力を身に付けた人材の育成を目的とした海外研修制度も設けられています。

また同社は2011年に穂高工場に約20億円をかけて投資を行い、生産ラインの再配置により、一人で複数の機械を操作できるようになったことや、段取りの時間短縮などにより、生産能力の増強も済ませており、今後の需要増加への準備も整っています。

今後生産年齢人口の減少や高齢化による労働力不足を補完するため、人件費の上昇を抑制し、製品の品質を高めるため、また老朽化したインフラの点検や補修といった産業分野だけでなく、介護、医療、生活などサービス分野でのロボットの導入が期待されています。現在産業用ロボットの生産台数と稼働台数で世界一を誇る我が国には、有力なロボットメーカーやそれを支える多くの部品メーカーが存在し、世界最大のロボット大国を形成しています。ハーモニック・ドライブ・システムズは、高性能な精密減速機を提供しながら、世界のロボット産業の成長と発展に貢献していく会社であると考えられます。

以上

ファンドのご案内  本コラム執筆者がファンドの運用をおこなっています

あすのはね

【投資リスク】

ファンドは値動きのある有価証券等を投資対象としますので、組入有価証券等の値動きなどの影響により、基準価額が下落することがあります。したがって、投資元本は保証されているものではなく、基準価額の下落により、これを割り込むことがあります。ファンドは預貯金と異なります。信託財産に生じた利益および損失は、すべて投資者に帰属します。

■基準価額の変動要因

≪株価変動リスク≫
企業の経営・財務状況の変化、国内外の政治、経済、社会情勢の変化等の影響を受けて株価が下落した場合には、ファンドの基準価額が下落する要因となります。ファンドが投資している企業が業績悪化や倒産等に陥った場合、その企業の株価は大きく下落し、ファンドの基準価額に大きな影響を及ぼすことがあります。

≪信用リスク≫
ファンドが投資している有価証券や金融商品に債務不履行が生じた場合またはそれが予想される場合には、それらの価格は下落し、ファンドの基準価額が下落する要因となります。

基準価額の変動要因は、上記に限定されるものではありません。

■その他の留意点

ファンドのお取引に関しては、金融商品取引法第37条の6の規定(いわゆるクーリング・オフ)の適用はありません。
分配金は、預貯金の利息とは異なり、ファンドの純資産から支払われますので、分配金が支払われると、その金額相当分、基準価額は下がります。分配金は、計算期間中に発生した収益(経費控除後の配当等収益および評価益を含む売買益)を超えて支払われる場合があります。その場合、当期決算日の基準価額は前期決算日と比べて下落することになります。また、分配金の水準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではありません。投資者のファンドの購入価額によっては、分配金の一部または全部が、実質的には元本の一部払戻しに相当する場合があります。ファンド購入後の運用状況により、分配金額より基準価額の値上がりが小さかった場合も同様です。

■リスクの管理体制

ファンドのリスク管理は、社内規程やガイドライン等に基づき、運用部門のほか、管理部門およびコンプライアンス部門により行われています。また、リスク管理の状況は、委託会社の役員および各部門の代表者により構成されるリスク管理に関する委員会等において報告・検証され、必要に応じて改善される仕組みとなっています。

【手続・手数料等】

≪ファンドの費用≫
◆投資者が直接的に負担する費用
購入時手数料 購入価額に3.3%(税抜3.0%)を上限として販売会社が個別に定める率を乗じて得た額

※詳しくは、販売会社へお問い合わせください。

信託財産留保額 換金申込受付日の基準価額に0.3%の率を乗じて得た額

◆投資者が信託財産で間接的に負担する費用
運用管理費用
(信託報酬)
ファンドの日々の純資産総額に年1.958%(税抜1.78%)の率を乗じて得た額
その他の
費用・手数料
以下の費用などがファンドから支払われます。これらの費用は、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を表示することができません。
・ファンドの監査費用(ファンドの日々の純資産総額に年0.0055%(税抜0.005%)の率を乗じて得た額。ただし年44万円(税抜40万円)を上限とします。)
・有価証券売買時の売買委託手数料
・先物・オプション取引等に要する費用
 

ファンドの費用(手数料等)の合計額については、投資者がファンドを保有される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。

≪税金≫
当ファンドは、課税上は、株式投資信託として取り扱われます。
公募株式投資信託は税法上、少額投資非課税制度および未成年者少額投資非課税制度の適用対象です。
原則として、個人投資者については、収益分配時には普通分配金に対して課税され、ご換金(解約)時および償還時には解約価額および償還価額から取得費(申込手数料および当該申込手数料にかかる消費税相当額を含みます。)を控除した差益(譲渡所得)に対して課税されます。
詳しくは投資信託説明書(交付目論見書)の「ファンドの費用・税金」をご覧ください。

■本資料は、朝日ライフ アセットマネジメント(以下、当社といいます)が、情報提供を目的として作成したものであり、当該商品の勧誘を目的としたものではありません。また、法令に基づく開示資料ではありません。■当該ファンドは価格変動リスクや流動性リスク等を伴う証券等に投資します(外貨建資産に投資する場合には為替リスクもあります。)ので、市場環境等によって基準価額は変動します。したがって投資元本が保証されているものではありません。運用による損益はすべて投資家のみなさまに帰属します。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を元に、十分な注意を払い作成しておりますが、当社はその正確性や完全性をお約束するものではありません。■本資料中に特定の有価証券(個別会社名)について記載することがありますが、本資料は特定の有価証券(個別会社名)を推奨するものではありません。また、当ファンドにおいて当該有価証券の今後の保有をお約束するものではありません。■本資料に記載されている内容は、今後予告なしに変更することがあります。■ファンドの取得の申し込みにあたっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず内容についてご確認の上、お客様ご自身でご判断ください。■当該ファンドは、金融機関の預金または保険契約ではありませんので、預金保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。また、登録金融機関でご購入いただいた場合は、投資者保護基金による支払いの対象にはなりません。